呼吸機能(肺機能)の検査とは、肺がどの程度の働きをしているかを調べるものです。
肺の働きは大きく分けると
@ 換気機能:空気を肺に出し入れする機能
A 呼吸機能:酸素を肺から血液中に送り込み、二酸化炭素を血液中から体外に運び出す機能
の2つがあります。
肺機能検査は、このような肺の能力を測定する検査ですが、
主に「換気機能検査」が中心になります。この検査の目的は、
障害の原因を具体的に診断するというより、病気の種類や重症度を調べることにあります。
肺機能検査が行われる主な病気には、肺気腫や気管支喘息、慢性気管支炎、肺線維症などがあります。
《閉塞性換気障害》
気道の内側が狭くなり、息を吐き出しにくくなる障害
【肺気腫】
肺を構成する”肺胞”が破壊される病気で、息切れなどの呼吸困難が主な症状です。50歳以上の男性がかかりやすく、多くは長期間の喫煙の結果として起こります。肺気腫には根本的治療方針がなく、悪化すると呼吸不全となり、酸素吸入をしないと生活できない状態になってしまいます。また、肺気腫になると肺がんにもかかりやすいと言われています。
【気管支喘息】
気道の内側が狭くなり、その結果突然咳が出て、ゼーゼー・ヒューヒューといった音を伴う呼吸となり、息苦しくなる病気。繰り返すことが特徴です。気道が狭くなる原因は、アレルゲンや患者さんの生活環境から生じる刺激物質などにより、気道が過敏反応を起こすからだと考えられます。
【慢性気管支炎】
何らかの原因で気管支に炎症が起き、慢性的に咳や痰などが繰り返される病気です。年齢が高くなるほど患者数が増加し、また、男性に多く見られます。喫煙や大気汚染などが誘因となります。
《拘束性換気障害》
胸郭(肋骨などによって肺を保護している空間)や肺の弾力性が低下し、肺が十分に拡張しない障害
【肺線維症】
肺を構成している”肺胞”が何らかの原因によって線維化して硬くなり、伸縮が困難になってしまう病気です。初めは息切れ、動悸などが現れ、痰や咳も出ます。進行すると、少し身体を動かしただけでも呼吸困難な状態になってしまいます。
【自然気胸】
肺を包み込んでいる胸膜の内側(胸腔)に空気が異常にたまってしまい、肺を圧迫する状態を気胸といい、外傷や医療が原因ではないものを自然気胸と呼びます。細身の若い男性に多く見られ、その大部分は肺胸膜の下の嚢胞が破裂して起こります。無症状の場合もありますが、多くは突然の胸の痛みや咳、呼吸困難などを訴えます。
当院の機器では『肺年齢』を調べることができます。
【自己負担金】
1割負担で160円、3割負担で480円
【所要時間】
約5〜10分
【検査前に必要な準備】
お名前をお呼びするまでお待ち下さい。入れ歯等は外して頂く場合があります。
【検査目的】
肺活量等の呼吸機能を評価して慢性呼吸不全があるかどうか調べます。
【解説】
体を動かした時の息切れがある場合、年齢的なものと自己判断しないでください。心臓・肺の病気が潜んでいる可能性があります。本検査はその肺の働きを調べるものです。
肺の働きは呼吸によって酸素を体内に取り込み、不必要な二酸化炭素を体外に出すことです。息を吸うことは肺活量の大きさに左右され、吐くことは吸った息を一気に吐き出す能力に左右されます。この2つの大きな働きを計測することで、あなたの肺の働きが分かるのです。加齢に伴い肺の働きは低下してゆきますので、その曲線と比較してあなたの肺の働きが何歳相当なのかをあらわす『肺年齢』を計測することができます。
肺機能検査が行われる主な病気には、肺気腫や気管支喘息、慢性気管支炎、肺線維症などがあります。
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